外国人が日本で病気の治療をしたい場合に

選択肢としては2つあります。

・短期滞在

・特定活動<告示25号>医療滞在ビザ

それぞれ、申請するシーンが違いますので、

この記事では、どのような場合に、

どちらのビザ申請をすればよいのか、

その申請ポイントや注意点について記載しています。

これから、日本で病気の治療を検討している方や

正に、今日本で具合が悪くなってしまった方向けとなっています。

短期滞在中に病気になってしまった場合は

こちらのコラムもご参照ください。

【1分でわかる】<特定活動><短期滞在>短期滞在中に病気になった!変更申請&更新申請の解説

また、医療滞在ビザの本人の付添人についてはこちらのコラムもご参照ください。

【1分でわかる】<特定活動26号>医療滞在ビザの付添人について解説

短期滞在と特定活動<医療滞在ビザ>の使い分け


結論からお伝えすると、

希望する治療が90日以内で完了するならば【短期滞在】で

90日以上治療がかかるのであれば【特定活動(告示25号)】(医療滞在ビザ)となります。

そして、日本に観光などで来日中に病気となってしまい、

その治療をするために、当初予定していた在留期限を過ぎてしまう場合は

その超過する日数が90日以内であれば、短期滞在の更新となり

90日以上であれば、特定活動に変更申請する必要があります。

また、あわせて下記の要件が必要となります。

①医師が「当該外国人が早急に入院して治療を行う必要がある」と判断していること

医療費を含め、滞在中の経費を支弁できること及び出国のための経費支弁ができること

そして、注意が必要なのは、医療費です。

当然、短期滞在中では健康保険などには加入していないと思いますので

全額自己負担となりますので、非常に高額になる可能性があります。

その支払い能力を確認されます。

また、特定活動においても、医療費は自己負担となります。

恐らくは、短期滞在でも、特定活動でも民間の医療保険に加入されていると思いますので、

その加入契約証などを必要要件としています。

要件の続きについてです。

特定活動(告示25号)ビザは入院して医療を受ける活動ですので、

基本的に入院をする必要があります。

単に、ホテルで療養するなどでは許可となりません。

また、入院前、入院中、入院後をいった一連の治療が

継続的であり、連続的である必要もあります。

その判断は医師の診断書によって個別に判断されます。

医療滞在ビザの必要書類(入院して治療を受ける本人)


必要書類

<在留資格認定証明書交付申請の場合>


  • 在留資格認定証明書交付申請書 1通
  • 写真 1葉(指定の規格を満たす写真)
  • 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上、必要な額の郵便切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通
  • 日本の病院等が発行した受入れ証明書
  • 申請人の在留中の活動予定を説明する資料

    (1)入院先の病院等に関する資料(パンフレット、案内等) 適宜
    (2)治療予定表(書式自由) 適宜
    (3)入院前あるいは退院後の滞在先を明らかにする資料(書式自由。滞在場所及び連絡先を記載願います。) 適宜
  • 次のいずれかで、滞在に必要な一切の費用を支弁できることを証する資料

    (1)病院等への前払金、預託金等の支払済み証明書 適宜
    (2)民間医療保険の加入証書及び約款の写し(加入している医療保険等により、治療等に要する経費を支弁することが立証されるもの) 適宜
    (3)預金残高証明書 適宜
    (4)スポンサーや支援団体等による支払保証書 適宜

<日本の病院等が発行した受入れ証明書>とは下記の書類です。

本国の日本大使館等で必要になる書類


日本側で在留資格認定証明書が取得できたあとに

本国の日本大使館でビザ(査証)発給を申請する際には下記書類が必要となります。

査証申請の為に日本大使館等で必要になる書類

  • パスポート
  • 写真
  • ビザ申請書
  • 医療機関による受診等予定証明書及び身元保証機関による身元保証書
  • 一定の経済力を有することを証明するもの(銀行残高証明書等)
  • 本人確認のための書類
  • 在留資格認定証明書
  • 「治療予定表」(数次にわたり治療のために訪日する必要がある場合)

医療機関による受診等予定証明書及び身元保証機関による身元保証書>とは

外務省HPの身元保証機関(医療コーディネーター、旅行会社等)のリストを参照し、

同機関のいずれかに連絡し、受診等のアレンジについて依頼した上で、

受入れ医療機関を確定して、その身元保証機関から発行される書類となります。


昨今は医療技術や医療事情によって、

例えば抗がん剤治療などでも、入院をせずに

通院で処置をすることも増えております。

そのような場合に、入院を前提とする要件と折り合いをつけるために

しっかりと医師とも協力しながら

説明をする必要が重要となります。

医療滞在ビザのご相談やご質問は


下記問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人



行政書士長瀬事務所

代表行政書士 長瀨 功・NAGASE ISAO

千葉県出身、豊富なビジネス経験と10年以上の経営者経験を基に親身で丁寧な対応を心がけています。

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特定行政書士・申請取次行政書士・宅地建物取引士